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「とてつもない失敗の世界史」を読んだ

とてつもない失敗の世界史

とてつもない失敗の世界史

とてつもない失敗の世界史

気になっていたので購入していた本の一つ。 有給を使って休んだものの札幌はあいにく天気が悪く、どこへでかける気力もなかったので積ん読消化にあてた。

結論から言うと、少々話題がとっちらかっている感じはあるがとても面白かった。特に今のコロナ禍で様々な正義が錯綜している中、みんなこの本読んで落ち着いた方が良いんではないかな。人間が間違った方向に進むときは、たいてい情報を収集するものの自分に都合の良い情報だけを選択し、都合の悪い情報や反論などは取るに足らないものとして無視するか、過剰に攻撃して封殺するかなど、ああ、歴史上何度も繰り返してきてるんだなというのがよく分かる。

この本は、徹頭徹尾、人間はしょうもない種族であるということを一貫して主張していてとても良い。ここまで歴史上の小さな失敗から大きな失敗までを寄せ集めたエピソード集はなかなかない。内容としては、本当にしょうもない失敗やら妄想によって些細な結末から、国が傾くもしくは消滅してしまうレベルの結末まで様々なバリエーションが紹介されている。

名前を聞いたことがある身近な人から、そんな人が歴史上いたのかと発見することもあり、単純に知識が増えるのは面白い。

史書ではないので事実を淡々と書くというよりかは、エピソード一つ一つに対して都度茶化した記述になっているので(植民地政策の奴隷制度のところはそんな茶化した記述にはなっていないが)割とサクサク読めてしまう。日本史、世界史が大の苦手だった自分がスラスラ読むことができたのは、面白おかしく(ときにはエピソードを想像で補いながら)記述されているのが大きかった気がする。全面的にこれが正しい世界史と思うわけではないが、単純に出来事と登場人物、そこにまつわる失敗談を知ることができたので、興味の取っ掛かりとしては良かったかもしれない。

どうもこのシリーズはいくつか出ているのようなので他のも買って読んでみようかと思う。

とてつもない噓の世界史

とてつもない噓の世界史