問題解決力を高める推論の技術という本を読んだ
- 作者:羽田康祐k_bird
- 発売日: 2020/01/08
- メディア: Kindle版
問題解決力を高める推論の技術という本を読んだ。
読書時間
大体2日ほど
内容について
帰納法や演繹法、仮説的推論等々を紹介している。具体例を交えながら、日常に意識的に取り入れて習慣化できるよう、どういうシーンでどのような思考でどのような法則や仮説が得られるかといった話題が多かった。
帰納法、演繹法いずれも、読んでみると意外と日常的に行なっていることであり、明文化して改めてそれに名前がつけられると、「ああ、あれはそういう思考法だったのか」くらいの感じで特に違和感なく読めた。
プログラムを書いたことがあるならば、複数の事項から一般化した共通の事項を見つけるといったプロセスは、何かと自然にやっている気がする。
日々なんとなくみているものに疑問を持ち、その現象が「なぜそうなっているかを考える」というのは確かに意識しないとなかなかできない、という箇所は心に刺さるものがあった。
微妙だった部分
とにかく具体例がしっくりこないものが多かった。
身近な話題からそれぞれの思考法で法則や予測を導き出すという試みは、一見すると難解な思考法も気軽に適用して鍛えることができるよ、というのをアピールしたい意図は伝わるのだが、
池上彰の番組が人気なのは世間が知的スッキリ感を求めているからだ
という具体例あたりで、思い込みの域から出ないんじゃないかなぁという気持ちがあり、それ以外の具体例もいくつかしっくりこないものがあった。
ただ、前半の物理的なものごとからその物体がもつ特徴を抽象化し、それを一般化するといった思考の例にあがっている「水」に関しての例に関しては、なるほど、といったこともあるので、須く全ての具体例が悪いわけではないと思う。
気になる部分は多いものの読んで時間を無駄にしたという気はしなかったのでこれはこれでよし。久しぶりに技術書(これも一種技術書かもしれないけど)を読んで楽しかった。